オランダでの金継ぎワークショップ

開 催 日:2025年11月30日(日)
開催都市:Den Haag
参加者数:7名

参加されたみなさんは、日本文化に関心が高く、金継ぎの技法やその背景にある思想についてもご興味をいただきました。
ワークショップでは、割れた器を麦漆で接着する工程とすでに黒漆を塗り終えた器に金を蒔く工程の二つを体験していただきました。

400年ほど昔、中国の景徳鎮から欧州に輸入されていた陶磁器が、明(みん)の滅亡によって途絶え、代わりに伊万里焼きがもたらされました。当時、日本は鎖国されており、オランダだけが日本と貿易を許されてきたことから、伊万里焼きはオランダに運ばれ、そこから欧州各国に広まったそうです。白地に青い絵柄は、当時、欧州の人々に大変好まれ、オランダのデルフト焼きが白地に青い絵柄となったのも、その影響だと言われています。それから100年ほど経て、ドイツのマイセンで白磁(白い下地の磁器)の製造法が解明され、欧州で初めて白磁が作られるようになりました。現在、マイセンのブルーオニオン(白地に青色で玉葱が描かれている図案)が有名ですが、その図案は中国から輸入された白磁に描かれていた柘榴を模したものだそうです。当時、欧州では柘榴は馴染みのない果実だったため、玉葱だと勘違いしたという説があります。

金継ぎは、日本で戦国武将に茶の湯の文化が広まり、抹茶椀を直す技法として発達しました。伊万里焼きの輸出が盛んになったのは、そのすぐ後でした。伊万里焼きとともに、日本の文化が欧州に伝わった地であるオランダで、今回、金継ぎワークショップを開催したことは、ただの偶然ではないのかもしれない、と思ったりもします。

Royal Delft Museumにて